うちのポストに入っていた家庭教師のチラシについてレビューしてみた
うちのポストにこんな家庭教師のチラシが入っていました。
せっかくなので僕の独断と偏見でレビューしてみたいと思います。
で、先に行っておきますが、今回のチラシはかなり頑張っています。
もし、素人が作ったのならなかなかの出来です!
【裏面】
【良かったポイント】
まず良かった点は、パッと見て、「ん?何だこれは?」と思えた点。
読み手が「ん?何だこれは?」と思うチラシはまず第一関門突破といっていいでしょう。
どうですか?
何が書いてあるのか?読まずにはいられないですよね?
これは、なにがそうさせているのかというと、いろいろありますが、
一番は「手書き風」ということでしょうね。
やっぱり手書き風は強い。
パッと見て広告らしい広告ははっきり言って読まれない。
奇麗にしすぎると内容も読まずに「ポイ!さようなら!」
広告に見えない広告ほど読まれる確率が高いんです。
そして、普通なら自社のロゴマークなどを目立つ部分に入れたいと思うところですが、
このチラシはそういったムダが一切なく、そのかわり、人の写真が入っている。
人の写真は一番目を惹きます。
人は人の顔の写真に一番目が行くようにできています。
どんな顔なのか、きちんと見てしまう性質があります。
これが、全体に散りばめられている点がいい、興味を惹きます。
そしてもう一つは、ターゲットを「成績が平均点以下のお子さんを持つお母さん」に絞り込んでいる点。
もし、日頃からそう思って悩んでいるお母さんがいれば、きっと読まずにはいられないでしょう。
ほとんどのチラシはこの絞り込みがまったくなされていないのが問題です。
その結果、売り手主体の文章になってしまうのです。
最後に、全体の文章構成。
まずターゲット(今回はお母さん)の悩み(いつも平均点以下だ)について触れて共感する。
そのあとで解決策を提案。
そして今回のオファーの提案。
さらに、そのオファーをお客さんが利用したらどうなるのか?具体的な未来について語る(ここ重要!)、
そして無料お試しへと誘導する。
この流れは非常にいいです。
お悩み解決型の商品を扱っているならこの流れはオススメですね〜。
では、次に改善すればもっと良くなる点をピックアップしてみます。
【改善すべきポイント】
まず、ヘッドライン(メインのキャッチコピー)。
「成績が平均点以下の子、専門の家庭教師です」の部分がヘッドライン(メインのキャッチコピーのこと)になります。
この部分の力が強いか弱いか?で後の文章を読んでもらえるかどうかが決まります。
ヘッドラインには、興味を引きつける力(着地力)と、そのあとの文章を読んでもらう力(推進力)の2つの力が必要です。
今回の場合、残念ながら推進力が弱い。
パッと見たときの、着地力はある。ターゲットは成績が平均点以下の子供を持っているお母さん
だし、そういう意味では「あっ、うちの子供だわ」と思うでしょう。
だったら、そのあとに続く「専門の家庭教師」という部分もお母さんの言葉にして欲しかった。
というのも、今のままだとこれは、主語が「私は」になっています。
つまり、このキャッチコピーはお客さんのことばでなく、売り手の言葉になってしまっている。
要約すると、私達は◯◯です。と言っているのです。「私たちは、○○の家庭教師です」と。
こうなると、読み手としては心理的に、「だから何?」となります。
いきなり自分(売り手)のこと話されると、どんな人でも身構えてしまいます。
しかもチラシですし、初対面だから、余計にそう思える。
ところがここで、「成績が平均点以下のお子様をお持ちのお母さまへ」となっていると状況は一変。
スムーズにはいってきますよね?
「なになに?私の事?」となります。
本文を読みたい!素直にそう思える訳です。
キャッチコピーの大原則
「誰も売り手のことなんて興味ない。あるのは私が(お客が)、
どうなるか?それに申し込んだことでどんな素晴らしい未来が待っているのか?」
なのです。
この場合はせっかくいいチラシなので、
キャッチコピーを練り直すだけでも、きっと反応はよくなるでしょう。
ターゲットも絞り込めているので、たとえばもっと具体的に表現して、
「成績が平均点以下だとお悩みのお母さまへ」
「なぜ、成績が平均点以下のあの子が大逆転できたのか?」
「お子さんの成績でお悩みのお母さまへ」
といった感じがいいでしょう。
こうすることで
その後の長い文章を読み進めるための推進力が大きくなります。
読み進めるための理由がきちっとお客さんに伝わります。
後の文章は、「気がついたら」読んでしまっているでしょう。
キャッチコピーに関してはいろいろと奥が深いので、
こちらの無料レポートを参考にして作ってもらえれば、
きっとそこそこのものが100個位はできます。
→ https://miyamototakao.com/?page_id=759
一度時間をとってやってみてください。
あと、今回のチラシでの訴求ポイントはきっと「無料お試し」なので、
ヘッドラインにも「無料」というキーワードをいれるといいですね。
僕なら、左上の子供の絵を「無料」と置き換えます。
【惜しい。。。残念なポイント】
さあ、全体的にかなり頑張っているこのチラシ。
でも一番「うーん、残念」な部分はどこだというと、ここです。
裏面の
「お試し授業でこんなこと学べます」
このキャッチコピーは素晴らしいですね。こんな?ってどんな?となりますよね。
下の文章を読まずにはいられない。ここは僕もきっとこのキャッチコピーを使います。
で、残念なのはこのキャッチコピーではなくその下の1〜4の部分。
これがあまりにも抽象的すぎる!
雑になったというか、コピーライターが力尽きてしまったのでしょうか?(笑)
この4つはブレットといって、
今回のお試し授業を申し込んだら、お客さんにとってどんな良い結果が手に入るのか?
を具体的に表現する部分です。ブレットはヘッドラインの次に大事
といってもいいくらい。
事実、本文がいまいちでも、このブレットに書かれいているたった一つの文章で購入を決める
ということはよくあることです。
僕も、過去にブレットの一文によって、そのセールスレターを最初から読み直し、
高額商品を購入したという経験が何度もあります(汗)。
ヘッドラインの役目が、ここまでの文章を読ませる役目であるのに対して、
このブレットの役目は「無料お試しをしてもらう決断」となります。
ここで、具体的にお客さんのベネフィットをイメージできれば、成功です。
きっと、「申し込みしたくなる」でしょう。
お客さんの「欲しい!」という感情を引き出す瞬間です。
しかし、この4つのタイトルを読んでみるとわかりますが、
「え!たった10分で!?」
「自分のペースをつかむ!」
「テストに出る!!」
「やる気がググーン!!」
これでは、正直「だからどーなの?」となってしまいますよね?
ようは、メッセージが全く具体的じゃない。
この4つのブレットが具体的で魅力的な内容であれば
申し込み率は一気にあがります。
「たった10分で?」はベネフィットではないですよね。
この場合、楽してなんとかしたいとはあまり思っていないはず。
お母さんが本当に手に入れたい結果はなんでしょうか?
「自分のペースをつかむ!」は方向はあっています。が、もっと具体的に表現する必要がありますね。
お子さんが自分のペースをつかめるようになると、つまり、どんないい結果になるのでしょうか?
「テストに出る!」これもそうかもしれませんが、この文章だけではベネフィットとは言えませんね。
そもそも意味がよくわかりません。もっと具体的にテストに出る?とはどういったことか?
「やる気がググーン!」これはもう論外。この一文を読んで、そうか!よっしゃー!じゃあ申し込もう!とはならないですよね?
やる気とは、お子さんがどんな状態になることなのか?具体的にイメージできる言葉が必要です。
ベネフィットを書くことは馴染みが薄いので、最初は書くのが大変だと思います。
でも、このベネフィットこそ、
「申しみたい!」という衝動を誘うコピーライティングのキモの部分。
文章が下手くそでも、このベネフィットがしっかり表現できていれば、
読み手を行動させるトリガーとなり得るのです。
さて、次にこの部分にも触れておきましょう。
「料金はどのくらい?」
今回のチラシでは、料金の説明はいらないでしょう。
僕ならきっと料金説明は入れません。
この例からもわかる通り、チラシというとほとんどの人が間違うポイントがあります。
それは、集客とセールスを一緒にしてしまっているということ。
一度のチラシで集客もセールスも両方するなんて到底無理。
今回のチラシはまったく面識のない人を対象としているわけですから、
いきなり売り込むよりもまずは興味のあるお客さんのリストを集めることに集中した方がいいですよね。
まずは興味のある人(見込み客)を探し出す。
そして、その人達に第二ステップでセールスをする(既存客になってもらう)
の流れがいいです。
ただでさえ小さい紙面。そこに何でもかんでも書いてしまうと目的がぼやけます。
なので今回のチラシでは、無料お試しして欲しいという目的に内容をしぼる。
そして、興味のある人のリスト(つまり無料お試ししたい人のリスト)を
集めるだけに特化したほうがいいでしょう。
そしていよいよ最後。
実は、このチラシには、チラシに絶対なくてはならないものが・・・ない。
なんだかわかりますか?
そうです。それは
「今なら」とか、「期間限定につきお急ぎください」とか、
「限定20名につき!」などといった「限定」の要素。
これは今回のチラシの話だけではありません。
セールスの大原則です。
つまり、いつでも申込できるならそれはもはや、セールスとは言いません。
人間は期限があるから、限定だから、今すぐ申し込むのです。
「後で」とはつまり、「申し込まない」ということと同じなのです。
チラシにかぎらず、すべての販促物には必ず期間や個数などの「限定」の要素を取り入れてください。
【まとめ】
ヘッドラインの主語を「お母さん」に変えて作りなおす
ヘッドラインに「無料」を入れる
ベネフィットをリストアップ(これ重要)して具体的なブレッドに仕上げる
限定の項目を作る
といった感じのレビューになりましたがいかがでしょうか?
上記の点を注意して作りなおせば良くなるかと思います。
さらに良くしようと思えば、
そもそものオファーである「お試し授業」というアプローチを変えるのも手かと思います。
既存客へのチラシならこのままでもいいですが、
このチラシは御社のことをまったく知らない人へのチラシなので、
無料といえども、知らない会社へいきなり電話をするのは
お客さんからするとちょっと敷居が高いです。
今はほとんどの人がスマホを持っているのですし、
まずは資料請求でランディングページにアクセス→無料レポート「なぜ成績が平均点以下でも大逆転できるのか?」
を請求してもらうとか。
そのほうが反応は良くなると思います。
もっと言えば、家庭教師や学習塾の場合は、
ターゲットをさらに絞り込むほうがいいでしょうね。
今回のチラシのように、小学校、中学校、高校をすべて対象にするのではなく、
それぞれ個別にチラシをつくる。
なぜかって?
それは小学校の子供がいるお母さん、中学校の子供がいるお母さん、高校生の子供がいるお母さん、みんな今、抱えている悩みや子供に対する願望は違うからです。
それぞれのターゲットの「今」抱えるタイムリーな悩みや願望から
セールスコピーをつくることが
最高の反応をただきだすチラシ作りの基本です。
それぞれのチラシに反応する人は対象年齢のお子さんがいるのですから、
そのあとは、更に絞り込んだチラシやDMを送ることもできますしね。
さらに時期的なものでメッセージも変えることができるのが
この業界の特徴ですから、そういう意味では、「成績が平均点以下の子」
よりも、「成績が平均点以下の子が夏休みで大逆転する方法」のほうがタイミング的には良いかもしれませんね。
うーん、
こうやって考えてみると、家庭教師とか学習塾って
コピーライティングのテクニックが活きてくる業界ですよね〜。
いろんなパターンの切り口がありそうです。
僕もやってみようかな〜
ー 宮本たかお
PS
チラシにどんなことを書けばいいのかわからない?
それなら、
僕が書いたこの「16ステップマニュアル」にそって考えてみて!
→http://chirashibank.com/?page_id=889
投稿者プロフィール

- マーケティングディレクター
-
株式会社グランド・ユー
スモールビジネスのためのホームページや販促ツールを作るのが仕事。お客さまの悩みや願望といった感情をベースにした販促ツールづくりが得意。最近は子供のつきそいで始めたバドミントンで15キロのダイエットに成功!子供よりはまってるかも。。。
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